
食品包装
国際舞台において、電子機器や産業用途のガスマネージメントソリューションを提案し続けてきたサエスグループ
ですが、近年では食品包装分野において、当社の先端機能性材料の技術を応用した製品を開発しております。
OLEDディスプレイと肉汁がしたたるTボーンステーキ、あるいは粉末スープの共通点は何でしょうか?
一見何もないようですが、これらの製品に要求される最も重要な性質の一つである「製品寿命」に注目してみると、
正しい答えが見えてきます。つまり全てはパッケージ次第です。
サエスはポリマー構成技術を基にした先端機能性材料を活かし、溶剤ベースのコーティング材料が市場の90%を占める状況に対して、水溶性の溶剤フリーなコーティング材料を製造しています。
グループ会社のSAES Coated Film社による堆肥化が可能(コンポスタブル)なフィルムと組合せることで、パッケージ市場向けに、優れた性能で持続可能性の高い製品、より付加価値の高い製品を提供できるよう、
革新的且つ先端技術を活かしたソリューションを提案しています。
SAES Coated Films社の既存の製品ラインアップから始まり、サエスは周辺環境に影響を受けやすい内容物に対応した次世代アクティブパッケージなどの導入も進めています。
サエスの技術によって、フィルムの構成内にガス吸着機能を組合わせることができます。例えば酸素バリアと水分バリア性能を持ったフィルムにガス吸着機能を付与することで、
お客様のニーズに合わせたアクティブなコーティングを提供することができます。
SAES Coated Films社の製品はアルミ箔レイヤーの省略を可能とし、パッケージの軽量・薄肉化を実現することで、CO2の削減にも貢献します。
さらにAl箔レイヤーの省略はパッケージの単一材料化の可能性を高め、リサイクル性100%の機能性パッケージの実現に寄与します。
サエスは食品の代謝に影響を与えるガスを吸着したり遮断する特別な水系コーティングを提供します。(例えば、構成内にエチレン吸着特性を組み入れるなど。
)高速コーティング技術により塗布されたサエスのコーティング材料によって、パッケージに従来の保護機能を与えるだけでなく、製品の賞味期限もしくは消費期限を長くすることができます。
パッケージ内部もしくは外部環境とコーティング材料との相互作用により、保存料を添加することなく、このような特性を可能にしています。
こうした技術によりパッケージ材を薄くすると同時に、多層フィルムの使用を避けられる様になることで、最終製品の完全なリサイクルが可能となります。実際、多層素材とは異なり、
SAESの水系コーティング材料が塗布されたPE(ポリエチレン)、PP(ポリプロピレン)またPET(ポリエチレンテレフタレート)フィルムは、いずれも再生利用が可能な素材です。