医術では、様々な病気の治療に、埋め込み式や非埋め込み式に関わらず、ニチノールのような新たな高性能材質を使った機器の活用がますます高まっています。
サエス・グループのグループ会社であるMemry社は、ニチノール合金と複雑な製造工程が要求される、医療およ び産業用途における世界的なリーダーです。
長年に渡りニチノールの真空治金における能力を着実に高めていった結果、Memry社はお客様と連携し、先端材料の開発に取り組むようになりました。
また、全ての主要な医療市場において、ニチノールを利用した材料デザインの提供もしており、その範囲は介入心臓学、放射線学、神経放射線学、心臓血管手術、腹腔鏡手術、整形外科、泌尿器学、胃腸や歯科向け市場へと広範囲に渡っています。
Memry社は、血管形成術用バルーンシャフト、ステント、コイル、デリバリー・システム、バルブシーザー、組織 開創器具、ボーンステープル、スクリュー、縫合用リトリーバー、スネア、グラスパー(捕捉器具)、サイナスインプラント(静脈洞インプラント)、アーチワイヤー、歯列矯正用クリップ等を提供することができます。
ニチノールの形状記憶合金の特性は、医療用装置や器具にも使われています。
ペースメーカー、補聴器、神経刺激装置等の電池を使用した埋め込み型医療装置については、サエス・グループは、装置の高い信頼性と長い製品寿命を確実にするため、最先端の塗布型ドライヤーと水素ゲッターを開発しています。
サエス・グループは、医療用画像産業にも関わっています。 高性能ゲッターは多くのX線管に使用されており、小型のディスペンサーカソードは、特定のX線用途に採用されつつあります。 アルカリ金属ディスペンサーは、X線画像増強管のバイアルカリ光電陰極向けの標準アルカリ源となっています。サエス・グループは、ゲッター材を使った最先端の塗布型ドライヤーとエッジ封止材の開発と提供を行うことにより、フラットパネルディテクターにおける将来の技術的および商業的基盤を作り上げています。